グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



トップページ >  教員紹介 >  教員一覧 >  鈴木 慎太郎

鈴木 慎太郎


このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

【氏名】鈴木 慎太郎(すずき しんたろう)
【職位】教授
【専攻】法哲学

略歴 1976年5月:愛知県小牧市に生まれる
2000年3月:名古屋大学 法学部 卒業
2002年3月:名古屋大学大学院 法学研究科 博士前期課程 修了
2005年3月:名古屋大学大学院 法学研究科 博士後期課程 単位取得退学
2005年4月:名古屋大学大学院 法学研究科 特任講師(~2007年7月)
2007年7月:米国留学(フルブライト奨学生)
2008年5月:南カリフォルニア大学 ロースクール 修士課程 修了
2009年4月:愛知学院大学 法学部 専任講師(~2012年3月)
2012年4月:愛知学院大学 法学部 准教授(~2019年2月)
2016年4月:ペンシルベニア大学 ロースクール 客員研究員(~2017年3月)
2019年3月:愛知学院大学 法学部 教授(~現在)
出身大学・大学院 名古屋大学大学院 法学研究科 博士後期課程 単位取得満期退学
南カリフォルニア大学 ロースクール 修士課程 修了
取得学位 法学修士
LL.M.
研究分野 法哲学(生命倫理、英米の現代法哲学)
研究テーマ 先端医療の社会的受容に関わる法概念の再構成と制度構想
主要著書 〔共著〕
  • 『問いかける法哲学』(法律文化社、2016年)〔瀧川裕英編〕
主要論文
  • 「臓器移植制度の理論(1)~(5・完)」名古屋大学法政論集199・200・203~205号(2003年~2004年)
  • 「臓器をめぐる所有と交換の法理―臓器売買はなぜ許されないのか―」法哲学年報2009(2010年)
  • 「アメリカの公立学校における進化論教育と信仰の自由」愛知学院大学宗教法制研究所紀要50号(2010年)
主な担当科目 法学/法と倫理/法思想史B/外国法A・B/基礎演習I・II/専門演習I・II

学生のみなさんへ

私たちの社会はさまざまな法制度によって支えられています。法学部では、そうした法制度についての専門的な知識を学ぶことになります。しかし、みなさんが法を学んでいくときには、専門的な知識を得ることだけに満足せず、「この法制度は本当に正しいのか?うまく使われているのか?私たちの役に立っているのか?」との問いかけを忘れずにいてほしいと願っています。

法を学ぶことは、たんに法律や判例、学説を知ることだけではなく、「どういう社会が正しい社会なのか」について絶えず考えをめぐらすことだということに気付いてもらえればうれしく思います。

講義紹介

法学、法と倫理、法思想史B、外国法A・Bを担当しています。

「法学」は、これから法を学ぼうとする新入生のための入門講義です。法を学ぶ上で知っておくべき基本的な知識や情報を学びます。憲法、民法、刑法をはじめとする個々の基幹実定法学の基本的な考え方や近代法制度の特徴をふまえた上で、「法と法学が私たちにとって何の役に立つのか」について説明します。

「法と倫理」では、臓器移植、遺伝情報を用いた医療などを取り上げ、生命倫理の問題に対して「法」がどこまで役に立つのかを検討します。取り上げる問題はいずれも「正解」が決まっている問題ではありませんので、教員からの一方的な説明だけでなく、受講生の皆さんとの「議論」も重視したいと思います。現代的な課題を考えることを通して、法の可能性と限界、法と倫理の関係など、「法」に対する理解を深めることを講義の目標としています。

「法思想史B」では、近代の法思想を学びます。具体的には、近代の法思想形成に大きな貢献をしたと考えられる7人の哲学者(ホッブズ、ロック、ルソー、カント、ベンサム、ヘーゲル、マルクス)の法思想を中心に解説します。現代の日本の法制度の根幹は、近代の西欧で誕生したものを引き継いでいます。この講義では、そのような日本法の「水源」ともいえる近代の法思想を学びます。7人の哲学者との「対話」を通して、現代の日本の法制度の根幹について考える機会を提供したいと思います。

「外国法A」では、「外国法」としてアメリカ法を学びます。アメリカは、私たちにとってもっともよく知っている外国の一つだと思います。しかし、その法制度について知る機会はあまりないように思います。この講義では、アメリカの法制度をさまざまな側面から見ることによって、その全体像を捉えることをめざします。また、外国の法制度を学ぶことによって、日本の法制度をながめる「別の視点」を得てほしいと思います。

「外国法B」では、アメリカの判例を検討します。各回1つの判決例を検討し、私たち日本人の法感覚と比較しながら、アメリカ法の原理やその背後にあるアメリカ社会の文化を理解することをめざします。講義では、事案の概要、争点、判決理由などについて、受講生との双方向の議論を中心にして検討していきます。こうした議論に参加することを通して、受講生のみなさんの法的なものの見方、考え方をみがいてほしいと思います。

ゼミ紹介

基礎演習I(1年次配当)、基礎演習II(2年次配当)、専門演習I・II(3・4年次配当)を担当しています。

基礎演習Iでは、「動物の権利」を考えることによって法学部生としての基礎力トレーニングを行います。テキストに書かれていることをきちんとまとめ、効果的に発表する練習を行い、レポートの作成を通して、社会科学的な議論を作り上げる力をきたえます。参加者のみなさんには、「法学部生として読み、考え、話し、書く能力」の基本を身につけてもらいたいと思います。

基礎演習IIでは、法律専門家の思考法・調査スキルを学びます。法律専門家が具体的な法的問題をどのように処理していくのか、法律専門家の作業プロセスを追体験します。具体的な事例を用いた模擬裁判も行います。参加者のみなさんには、この演習で、1年半の間に習得した法学の知識とスキルに磨きをかけてもらうことを期待しています。

専門演習I・IIでは、演習参加者各自が、(1)自分の興味関心にしたがって、現代日本社会における何らかの法的・制度的問題を見つけ、(2)問題の現状と問題に対するこれまでの議論を調査し、(3)自分の意見・提案を論文としてまとめること、を目標にしています。参加者のみなさんには、1年間かけて、自信をもって「自分の研究」といえるものをつくってもらいたいと思います。

「自分で問題を見つけ、自分で調べ、自分で考える」という経験を通してのみ身につけることのできる知的な力は、大学でこそ学ぶべきものであり、社会に出てからもきっと役に立つはずです。

いずれのゼミも、参加者のみなさんが「主役」ですので、「受け身」ではなく、積極的に課題や研究に取り組んでほしいと思います。