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外交講座「日本外交 ~日韓関係の最前線から~」(講師:田中智大先生)の開催


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 2021年12月2日、外務省から田中智大先生(アジア大洋州局北東アジア第一課課長補佐)にお越しいただき、外交講座を開催しました。テーマは「日本外交 ~日韓関係の最前線から~」。日本の懸案事項である①旧朝鮮半島出身労働者問題②慰安婦問題③竹島問題を中心に、現状や日本政府の対応等について詳しくお話しいただきました。この講座は、国際法IB(尋木真也先生)の授業の一環で開かれましたが、日韓請求権協定や慰安婦問題に関する日韓合意、主権免除原則や領域権原など、まさに国際法の最前線の現場のお話であり、臨場感のある生きた国際法を学ぶ最良の機会となりました。

 学生からは、講師に対し、非常に多くの質問が投げかけられました日韓関係や外交に関する質問としては、①日韓請求権協定と慰安婦合意の文言の相違の意味、②軍事政権時代の大統領の逝去と世代交代の日本への影響、③貿易額の推移にみられる大幅減額、④徴兵制にみられる韓国の国家権力と日本との対比、⑤サブカルチャーの外交への影響、⑥コロナ禍の下での外交実務、などについて質問がなされました。

 また、外交官や田中先生ご自身に関する質問として、⑦10年間の勤務で強く印象に残っていること、⑧国家意思と個人意思の相克、⑨外交官になる前と後の日本に対する印象の変化、⑩学生時代に訪れるべき国ベスト3、⑪日本の若者の外国への関心の低さに対する感想、などについて質問がなされました。これら多くの質問に対して、田中先生は1つ1つ丁寧かつ率直にご回答くださり、その回答へのさらなる質問が学生からなされることもありました。ちなみに、田中先生は、ご自身が学生時代にバックパック旅をした東南アジアの国々がお勧めとのことです。

 今回の外交講座は、中部経済新聞から取材に来ていただき、12月3日の紙面に記事が掲載されました。外交講座の開催概要や講義内容に加え、上の⑪の質問についても取り上げていただいています。

中部経済新聞「現職外交官が〝現場〟語る 愛知学院大、外務省と『外交講座』」2021年12月3日4頁
■中部経済新聞ホームページ
https://www.chukei-news.co.jp/news/2021/12/03/OK0002112030401_03/

 講座後は、国際法ゼミの学生と座談会を開催しました。よりフランクなかたちで対話がなされ、田中先生ご自身の学生時代や就職活動のお話や、おすすめの本、尊敬する人や英語の勉強の仕方など、外交や外務省の話にとどまらないさまざまなお話を、ユーモアも交えながら教えてくださいました。遠い世界の人と思っていた本物の外交官と、身近で人間味ある話をたくさんすることができ、どの学生も満足の表情にあふれていました。

 日本外交の最前線でのお話を直接田中先生から聞けたおかげで、本学学生にとっても、日韓問題や外交全般が身近に感じられるようになりました。また、世界観が広がり、モチベーションも向上したように思います。日韓の懸案事項が多く、大変お忙しいなか、東京から足を運んでくださり、本当にありがとうございました。田中先生のご活躍を心より祈念するとともに、またお会いできる日を楽しみにしています!