外交講座「宇宙安全保障」(講師:有元万結先生)の開催

2025年12月15日(月)に、外務省から有元万結先生(総合外交政策局宇宙・海洋安全保障政策室主査)をお招きし、宇宙安全保障をテーマに外交講座が開催されました。外交講座は、尋木真也先生の国際法IBの授業の一環として実施されており、今回で8回目の開催となりました。
まず、有元先生から自己紹介をいただいたうえで、宇宙開発利用、ルールメイキング、日本政府の取組について順次お話しいただきました。
まず、有元先生から自己紹介をいただいたうえで、宇宙開発利用、ルールメイキング、日本政府の取組について順次お話しいただきました。

宇宙開発利用については、気象観測やGPSに用いられる人工衛星や、開発競争・対立の現状、地表への落下物の事例などについてご説明いただきました。また、ベンチャー企業の参入や衝突回避の国際協力など、最先端の情報もご提供いただきました。宇宙は、はるか遠くて意外と近いようです。
また、国際法上の論点として、宇宙関連の条約や総会決議等の史的展開や制定プロセス等の解説をいただきました。アメリカ主導のアルテミス合意や、中ロ主導の国際月面探査ステーション(ILRS)計画が同時に進められており、ルールメイキングには大国間競争の影響が色濃く反映されているとのことでした。
また、国際法上の論点として、宇宙関連の条約や総会決議等の史的展開や制定プロセス等の解説をいただきました。アメリカ主導のアルテミス合意や、中ロ主導の国際月面探査ステーション(ILRS)計画が同時に進められており、ルールメイキングには大国間競争の影響が色濃く反映されているとのことでした。

日本政府の取組については、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)や二国間外交において日本が主導した議論や、東南アジア諸国に宇宙法レジームに参入してもらう国際協力活動などについてご紹介いただきました。
最後に、今後宇宙空間の利用がさらに拡大されていくと考えられるなかで、国益も考慮したルールメイキングの主導等、日本が果たすべき役割についてお話しいただきました。
最後に、今後宇宙空間の利用がさらに拡大されていくと考えられるなかで、国益も考慮したルールメイキングの主導等、日本が果たすべき役割についてお話しいただきました。

質疑応答では、学生から非常に多くの質問が寄せられました。今後の宇宙の損害賠償、デブリと武力攻撃の関係、衛星利用や宇宙旅行の最前線、安全保障のアーキテクチャ、東西協力の可能性、情報収集ツール等について質問がなされ、有元先生は1つ1つ丁寧に正面からご回答くださりました。
東海エリアの重要産業でもある宇宙開発について、実際に外交交渉の現場で活躍される外交官の方から直接お話をうかがうことができ、受講生にとってまたとない大変貴重な時間となりました。有元先生、誠にありがとうございました。
東海エリアの重要産業でもある宇宙開発について、実際に外交交渉の現場で活躍される外交官の方から直接お話をうかがうことができ、受講生にとってまたとない大変貴重な時間となりました。有元先生、誠にありがとうございました。

