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山野 嘉朗


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プロフィール

【氏名】山野 嘉朗(やまの よしろう)
【職位】教授
【専攻】保険法

出身大学・大学院 早稲田大学大学院 法学研究科 博士後期課程 単位取得満期退学
取得学位 博士(法学)
研究分野 保険法・商法・損害賠償法
研究テーマ 保険約款の解釈と消費者保護
主要著書 〔単著〕
  • 『保険契約と消費者保護の法理』(成文堂、2007年)
〔共著〕
  • 『概説・交通事故賠償法(第3版)』(日本評論社、2014年)〔藤村和夫、山野嘉朗共著〕
  • 『専門訴訟講座③保険関係訴訟』(民事法研究会、2009年)〔塩崎勤、山下丈、山野嘉朗共編著〕
主要論文
  • 「第三者のためにする生命保険契約をめぐる新たな動向-フランス法・ベルギー法を中心に」生命保険論集187号(2014年)
  • Indemnisation d’un enfant né handicapé en France et au Japon, Revue de la Recherche Juridique Droit Prospectif, 2006-1
  • 「交通弱者の被害補償とベルギー自動車責任保険法」損害保険研究68巻2号(2006年)
主な担当科目 交通災害と補償/保険法A・B/商取引法A・B/基礎演習I・II/専門演習I・II

自己紹介

皆さん今日は。わたくしの専門は商法です。商法というと世間の人は、「マルチ商法」とか「悪徳商法」といった商売の仕方を思い浮かべるかもしれません。しかし、大学で扱う商法とは「企業に関する法」を意味します。すなわち、株式会社のような企業組織に関するルールや企業取引に関するルールが対象となります。後者についていえば、企業間の取引だけでなく、割賦販売契約や皆さんが大学に入学するときに交わす在学契約のような消費者契約もその対象となります。

さて、わたくしの主な研究対象はその中でも保険法(保険契約法・保険業法)です。生命保険や自動車保険の契約内容に関わる問題や、保険商品の販売をめぐるトラブル処理の問題等を研究しています。自動車保険は交通事故の損害賠償の問題と大きく関わりますので、交通損害賠償の問題も研究しています。日本法の研究を深めるためには外国の事情を調べることが有益ですが、わたくしの場合はとくにフランスやベルギーの関連法令も日本法と同じように調べています。そのような関係で、フランスの大学(大学院)で講義をしたり、論文を発表したこともあります。また、複数の国際学会でナショナルレポーターを務めるなど国際交流もライフワークになっています。

以上の分野では、様々な紛争が発生しています。これをどのように解決するのが望ましいか考えることは決して楽ではありません。しかし無い知恵を絞って、それなりの結論が導き出せたときの達成感・幸福感は言葉では言い尽くせません。もっともその結論が世の中(とくに学界)でどう評価されるか分かりませんから、同時に不安も抱くことになります。このように劣等感・達成感・不安が交錯した日々を過ごしています。

研究生活は実に楽しいものですが、学生諸君と一緒に勉強する楽しさはそれに勝るとも劣りません。授業がうまくいって、学生諸君が問題点を理解してくれたり、そうした理解によって学問に対する自信を深めてくれたことがわかったときの喜びを何にたとえたらよいでしょうか。そうしょっちゅうあることではありませんが、その夜のビールやワインのうまいこと。

大学での学生諸君とのつきあいは勉強だけではありません。コンパで一緒に飲んで、学問以外のことを話し合うのは本当に愉快です。合宿で一緒になってスキーやスノーボード、テニスに興じることも悪くありません。そうした思い出をいっぱい詰め込んで卒業した学生諸君と何年かしてから再会し、思い出話に花を咲かすことも楽しいですね。

このような次第ですから、わたくしは現在の職業を選べたことに日々感謝しています。

学生のみなさんへ

法律学(とくに商法学)は実践的でとても面白い学問です。争いが起こらないようルールを考えること、争いが起こった場合にこれをどう円満に解決すればよいかを考えることは、とてもエキサイティングです。そのためには言葉と論理を駆使しなければなりません。それらを磨くには、色々なジャンルの本を読み、世の中の出来事に関心を持ちつつ、友人同士で、あるいは家族の間で話し合うことが大学での授業以外に重要となります。また、様々な立場に立って考える力、すなわち、想像力を養うことも大切です。

諸君とキャンパスで会えるのを楽しみにしています。

講義紹介

講義は、現在、学部と大学院(法学研究科)、法科大学院で行っています。保険法、交通損害賠償法、商取引法を担当しています。学生諸君の中を歩き回って、質疑応答しながら講義を行っています。舞台に上がった俳優の気持ちで講義に臨んでいます。定期的に小テストを行い、翌週に模範答案を紹介したりして、講評することもあります。

ゼミ紹介

学部の3・4年のゼミでは商法総則・商行為法、消費者法ならびに保険法の「判例」(実際に起こった事件についての裁判所の判決)を学習します。1年ゼミ(半期)では法律の調べ方・勉強の仕方を学んだ上で、不法行為法に関する判例研究を行っています。2年ゼミ(半期)のテーマは、「公序良俗」に関する判例研究です。ゼミに限りませんが、判例の学習では、自分が原告だったらどう考え、どう主張するか、反対に被告だったらどうか、そして裁判官だったらどう判決したかを考えることが大切です。ですから、事実関係をよく調べなければなりません。ただ解説を読むだけの安易な態度は禁物です。「厳しくも仲良く」というのがポリシーです。

ゼミ写真

ゼミコンパ